ポルトガル、シントラ。 ユーラシア大陸の最西端、ロカ岬へと続く森の中を、ひとり歩いていた。 そこで感じた針葉樹の香りが、ふと幼い頃の記憶を呼び起こす。 アゲハチョウの幼虫を育てていた頃。薄黄色の小さな卵を家へ持ち帰り、 孵化してからは毎日、山椒の葉を与えていた。 やがて幼虫はサナギになり、数日後、美しい翅を持ったアゲハチョウが姿を現す。 幼虫の頃を過ごした場所を離れるのが名残惜しいのか、 少し戸惑うような様子を見せながら、最後にはベランダからひっそりと飛び立っていった。 森の香りから、山椒の葉へ。 そして、一匹の蝶の記憶へ。 そんな物語から生まれたのが、çanoma 2-23です。 ウッディでスパイシー、そしてその奥に 香りの中心にあるのは、深みのあるウッディノート。 私が実際に纏ってみて最初に感じたのは、パチョリとレザーに四川山椒が重なる、 ウッディでスパイシーな香り。 ピリッとした四川山椒のニュアンスとレザー、パチョリが重なり、 落ち着きのある深みをつくっています。 けれど、ただ重厚なだけではありません。 その奥には、華やかなローズとフレッシ